2017-10

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UK TV Industry

 このところ、Global Consulting ProjectでUKのTV業界のことばかりをひたすら調べていました。日本との最大の違いは、多チャンネルTVが非常に浸透していることです。衛星放送のBSkyBがシェア30%(800万世帯)、ケーブルテレビのVirgin Mediaが15%(330万世帯)、地上デジタルのフリーTV、Freeviewがやはり30%(800万世帯)で、この3つの多チャンネルプラットフォームでで計約75%を占めます。残り約500万世帯がアナログ地上波を見ているといった具合です(ちなみにUKの総世帯数は約2500万世帯)。


 一方、日本では衛星放送のスカパーが350万世帯、ケーブルテレビ(J:COM等)が500万世帯ぐらいで、残りは地上波、BSといった具合なので、多チャンネルTVの浸透率は、20%以下といったところでしょうか。なぜこんなに違いがあるのでしょうかね。日本は昔から地上波キー局の力が強く、番組も魅力的なので、あまり多チャンネル放送の必要性がない、とかいろいろな理由はあるでしょうが、ここでは省略します。


 UKは(USと並んで、あるいはそれ以上に)世界で最も多チャンネルTVが普及しているマーケットなので、この業界の動きはとても興味深いです。UKでは、1989年にBSkyBが衛星多チャンネルTVサービスを開始し、その後、右肩上がりで加入者を伸ばし、現在では独占的な地位を揺ぎ無いものにしています。一方、対抗馬のVirgin Mediaは昨年ケーブル会社のntlがVirgin Mobileを買収し、ついでに名前も"Virgin"ブランドに変更した新星のメディアカンパニーで、今後、BSkyBの独占を阻止すべく、独自のサービスを提供していくことが予想されます。また、Freeviewは約30のベーシックなチャンネルを無料で見せる比較的新しいプラットフォームで(基本的に広告ビジネス)、加入者はうなぎのぼりです。今後、このFreeviewとVirgin MediaがBSkyBにどう対抗していくかが、UK TV Industryの大きな関心事です。BSkyBは売上が約1兆円にも達しようという大企業ですが、CEOはなんと33歳のジェームス・マードック氏(かの有名なメディア王・ルパート・マードック氏の次男)です。(自分の一コ上かと思うと愕然とします・・・・)


 ちなみに、私の家ではntlのベーシックパッケージを契約しているのですが(マンション全体がntlと契約しているので選択の余地なし)、今年の2月頃から突然、Virgin Mediaから請求書が来るようになり、とまどいました。当初ntlがVirginに買収されたと勘違いしていたのですが、事実は逆で、ntlがVirgin Mobileをかの有名なリチャード・ブラウンソンのVirgin Groupから買収し、同時に"Virgin"ブランドの長期のライセンス契約を結んだようです。買収した側が会社名やサービス・ブランドを変えるというケースを自分はあまり見たことがなかったので、このディールはやや衝撃的でした。


 話はややそれますが、こっちのテレビを見ていると、いろいろと面白い発見があります。私は時間があるときはなるべくUKのTVドラマを見るようにしているのですが(字幕は不可欠ですが・・・)、よく見るドラマのひとつに"Coronation Street"(ITV1)というのがあります。日本の昼ドラマのようなストーリーで、UKの人々の生活とかがよく見えて外国人の私にとってはなかなか面白いのですが、内容もさることながら、このオンエア手法がまた面白いのです。なぜなら、19:30-20:00の第一幕と、30分間を置いて、20:30-21:00の第二幕のDouble Bill(二本立て)になっているからです。間に30分別の番組が入ることでリフレッシュした気持ちで第二幕を見れるし、また気になる続きを一週間待たずに30分後に見れるという、視聴者心理をうまくついたオンエア手法だなと感心してしまいました。また、別の発見としては、スポンサーのCM挿入手法があります。こっちは番組途中のCM時間が比較的長いのですが、CM時間中の最初のCM(つまりTVドラマ中断後すぐのCM)と最後のCM(TVドラマ復帰直前のCM)が同じことがよくあるのです。こうすることで、誰がこの番組をスポンサードしているのか視聴者の意識に残りやすく、CM効果も高いように思えます。ささいな違いですが、こうした小さな発見も海外生活の面白いところだと思います。

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コメント

日本はCS放送が始まった時にチャンネルの設立が乱立して、経営体力のない委託放送事業者多く、コンテンツの質が低いとはよく言われてますね。
UKの多チャンネル放送は衛星が中心ですよね?となると、ネットや電話のトリプルプレイ系は、他の通信業者と衛星放送会社が提携してやってるのでしょうか。スカパーはNTTと一緒にサービス提供してますが、コストの競争優位性でCATVが最終的には強そうですね。

コメント、サンキュ。
確かに日本の「委託」の質は、今でもかなりばらつきがあるね。リピートもやたら多かったり。
ご指摘の通り、UKの多チャンネルは衛星(SKY)が中心。割と最近、SKYはEasy
NetというISPを買収して、トリプルプレイの足掛かりを作ったみたいだよ(すでにサービスしている)。
日本の場合、CATVはトリプルプレイの強みがあるし、地域密着営業もスカパーにない強みだし、ケーブルをFTTHにすれば、スカパーと同じかそれ以上のチャンネル数を実現できるので、確かに最終的にCATVがメインプレーヤーになる可能性は高いかもね。

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Author:ksh
東京都出身。東京・品川のエレクトロ二クスメーカーに8年勤務。イギリス・Cambridge大学MBAと東大公共政策大学院(Economic Policy)でダブル・ディグリー取得を目指す。

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